WWM: いつ位から描いてるの?大学に入る前から?
菅野麻衣子(以下Kanno)宮城野高校って美術科があって、絵画専攻で勉強してたんで、その流れで生活文化大学の美術学科に。
WWM: 絵の感じは初めからあんな感じだったの?
Kanno: 高校の時はああいう感じではなかったですね…。小さい時から絵を描くのはずっと好きで、それこそペンを握れるようになった位の年齢から落書きが好きな子だったらしいんですけど、親にも「あなた絵が好きならこういう高校どう?」みたいな一般的な流れで宮城野高校を勧められて、で入ろうと思ってからがすごく絵を意識するようになって、でその時に「絵ってなんだろう?」って初めて凄く考えてデッサンとか、アカデミックなものばかり描いてましたね。でも、逆に今までやった事がなかったから、それが凄く楽しくて、ずっと高校までアカデミックなものを何も考えずにひたすら夢中になってやって…。

WWM: 修行的な?
Kanno: うん。修行的なことずーとやってて、で大学に入って「私、何しようかな?作家になれば良いんだろう…?」って初めて思った時に、ああいうスタイルになって来た。もともと、ああいうタイプの決して明るくないようなものっていうのはずっと描いてはいたんだけど、作家として意識したのは19歳とか20歳まえですね。それまでは本当にデッサン楽しい~みたいな感じで、特にスタイルとかそういうのはなかったですね。
WWM: 影響うけたものとかは?
Kanno: 具体的にこの作家さんがとかっていうのは無くって、ムンクとかは好きなんですけど、でもそれは、私のあの絵のスタイルが出来上がった後に知った事で、あの絵が何かに影響されて描かれてるって感じではないですね。どっちかっていうと夢の中の記憶とか結構あって…、あ昔、私めっちゃ荒れてたんですよ(笑)
WWM: ん?荒れてた(笑)??
Kanno: 私、もともと田舎出身で、ヤンキーが回りに多くてカツアゲされそうになったり(笑)
WWM: (笑)

Kanno: それが原因なのか、それより前からなのか分からないですけど、比較的暗い感じの子だったんですよ。ん~暗いっていうか…う~ん何だろ?
WWM: 擦れた感じ?
Kanno: いや…、逆に一生懸命だったのかも。こんなに田舎で、カツアゲされたり嫌な思いまでして授業もまじめに受けれないような世の中だけど、でもきっと年齢を重ねる毎にもっと色んな可能性が増えてくるんだろうなって凄く夢を持っててたんですよ、その頃。でも、現実は微妙な感じの環境にいて、ずっと「何でこうなんだろう…」って思ってた記憶が、多分その根本にある。だから今でも凄く怖い夢っていうか変な夢が多くて、、、昨日はバンビみたいな可愛い鹿が目が悪くなってて、「目クリックリで可愛いのに目見えてないんだよこの子は」って。でその子の目を治すには蛾の粉末を目に塗らないと治らないって夢見ましたね。
WWM: グロテスク(笑)

Kanno: そういう夢が殆どなんですよ…「こんな素敵な黒いドレス~」って着たら、全部カラスだったりとか(笑)
WWM: ああ(苦笑)。でも画家的には恵まれてるのかもね。ネタに事欠かない。
Kanno: 多分それに影響されてああいう絵になってるんだと思う。
WWM: 顔が無い絵が多いじゃない?あれは何か意味があるの?
Kanno: 意味はあまり無いけど…、描いてる時は過去だけじゃなくて全てを掘り下げていく過程で絵が出来ていくんですけど自分の場合。集中して自分の真理みたいなもの探していって出てきたものが作品になるんで、例えば「顔を無く描けばこうなるな」みたいな事とかっていうのはあまり考えて無くって。

WWM: あ、じゃ出来上がりは見えないまま描き始めるんだ?
Kanno: そうです、そうです。もの凄く鮮明な夢を見た後に「あの感じ、あの感じ」って追っかけながら描く事はありますけど。でも、計画して描くタイプの作家ではないですね。計画して描くタイプの作家さんの絵は好きなんですけどけどね。色の効果とか図形的なものとか…。
WWM: 今月ロンドンで展示するんだよね?ロンドンは前に行った事あるの?
Kanno: 英語勉強しようって思って1ヶ月間だけ留学してきました。
WWM: それはいつ頃?
Kanno: 去年の春です。5月。
WWM: ホームステイして、みたいな?
Kanno: そうです。ホームステイして、英語覚えたいのとギャラリー行きたいのが半々位だったので、色々美術館とかも見てきて。
WWM: その時に作品も持っていったんだよね?
Kanno: そうです。で、凄い偶然なんですけど、ホームステイ先の人がギャラリーやってて、しかもアジア系の作家を支援するギャラリーで(笑)
WWM: 凄いね(笑)

Kanno: で、「じゃアートフェアに出してあげるよ」って決まって作品も預けて。アートフェアだから自分の作品だけじゃなくてギャラリーが所有してる作品をブースに出展する感じなんですけどね。
WWM: でも逆にその方が今後の繋がりになるかもね。
Kanno: うん、そうかもしれない。でも今度は自分で企画して空間を独り占めしてみたいな事もやってみたい。今は単純にギャラリーのオーナーさんから「その絵いいね。その絵ダメね」って言われて送って終わりだから。私がどうして、こうしてって感じではないから。個展とか出来るようになれば、「ギャラリーに合せてこういうの描いて」とか「じゃこういうのはどうですか?」みたいな…。今は全然そういう所までは行ってないです。だから、次ロンドン行く時もまたポートフォリオもって行きます。でもほぼ英語喋れないんで、「This is my work!」みたいな(笑)
WWM: まぁ、それで通じるよね(笑)

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